知財コラム

「『汁なし担担麺』の知財戦略」

広島に「汁なし担担麺」という麺料理があるのをご存知でしょうか。10年前までは知る人ぞ知る存在で、専門店もわずか数店だったのが、今では汁なし担担麺を提供する店は広島市内で200を超え、広島を代表するご当地グルメとしての地位を固めつつあります。
この急速な普及の裏には、ある専門店が仕掛けた知財戦略が潜んでいます。独特な料理のレシピは普通「秘伝」などとして隠されるものですが、この専門店はレシピを公開し、そのうえ「無断転載可」という但し書きまで添えて、大々的に店内で掲示しました。その結果、このレシピを利用して美味しい汁なし担担麺を提供する店が続々現れました。その一方で、レシピ公開というユニークな取り組み自体も話題となり、この専門店には今も行列が絶えません。
知的財産をオープンにすることで、粗悪品の出現を防ぎつつ商品を普及させ、市場を拡大させる戦略を「オープン戦略」と呼びますが、この汁なし担担麺はまさにオープン戦略で成功した好例と言えます。
弁理士は、知財の権利化だけでなく活用方法や戦略にも精通した「知財の専門家」です。御社の知財戦略についても、お気軽に弁理士にご相談下さい。

(日本弁理士会中国支部 弁理士 川角 栄二)

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