知財コラム

「知財権で自社をさらに発展させましょう」

特許庁の統計速報をみると、平成27年1月~平成27年度10月と平成28年1月~平成28年度10月とを比較すると、商標の国内出願件数は昨年の106,821件が今年は122,306件と約14%増で推移していますが、特許の出願件数は昨年の266,700件が今年は263,582件と横ばいの状況です。
知財権を所有している中小企業とそうでない中小企業の売上高営業利益率を比較すると(特許庁中小企業地域知財支援研究会報告書)、知財権を有さない企業の1.8%に対して知財権を有する企業は3.5%と約2倍の売上高営業利益率となっています。
特許等の知財権を活用すると自社の業績を改善させ得ることが示唆されていますが、特許出願は最近伸びていません。
そこで、日本弁理士会ではさらに知財の掘り起しを図るために来年度から知財経営センターを設立し活動を展開する方針が決定しました。ぜひご利用いただければと思います。
また、特許は高度だからともし思っておられるならそうではないことを伝えたいと思います。特許権取得事例としては、例えば、通常は円形のフライパンの蓋を四角形にしたことで料理するときにフライパンに並べた餃子をフライパンを傾けてもずらさないという効果で特許権を取得した例や、通常は厚い布地のバスタオルを薄い布地にして小さい突起を一つ付けたことによって石鹸で身体を洗うことも身体を覆うこともできるという効果で特許権を取得しています。このように特許権を取得できる発明は技術的に高度であることは必要ではありません。今までにない構造部分があってその部分が今までにない効果をもたらすと特許権が取得できます。
ぜひ、特許に関心をもっていただき知財権で自社をさらに発展させるように取り組んでいただけたらと願っています。

(日本弁理士会中国支部 弁理士 田村 善光)

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