知財コラム

「一考察:古い特許の調査に困ったら」

特許の調査というと特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)が広く知られていて、頻繁に利用させてもらっていますが、外国にも特許調査ができるサイトがあります。米国特許庁が運営している USPTO FULL TEXT AND IMAGE DATABASE は、困ったときに使うことが多いです。J-PlatPat よりもかなり前から明細書全文検索のシステムができていたと記憶してます。過去、米国は日本よりも技術が先行していたので、日本では見つからない技術文献が見つかることがあります。
5年位前になりますが、弁護士から特許の侵害警告を受けたことがあります。風船の口を止める小さなプラスチック部品が特許を侵害しているとの主張です。審査経過をみると、多くの引用文献を乗り越えて特許になったものでした。また、10年以上維持され続けていて、権利者の特許に対する期待が感じられます。J-PlatPat で検索タームをあれこれ変えて調査してみましたが、審査経過で出てきた引用文献よりも近いものは出てきませんでした。そこで、USPTO のデータベースで検索したら、あれだけ出なかった公知例が出てきました。それも特許とほぼ同じ内容の公知例、米国のみの出願でした。USPTO FULL TEXT AND IMAGE DATABASEは、1976年(昭和51年)以前の古い特許も Full Text で検索できるので、便利です。

(日本弁理士会中国支部 弁理士 忰熊 嗣久)

バックナンバー

知財コラムの一覧に戻る