知財コラム

「種苗法品種名称の商標登録について」

 種苗法登録を受けている品種の名称(以下、品種名称と称します)について商標登録出願したいとのご相談を受けることがあります。例えば、品種名称が有名になっている場合などに、同じ名称について商標権を取得してブランド保護を強化したいといった内容です。
 しかしながら、品種名称を、その品種の「種苗」を指定して商標登録出願しても商標登録が認められませんし(商標法 4 条 1 項 14 号に該当)、その品種の「収穫物」を指定して商標登録出願しても原則として商標登録が認められない扱いとなっております(商標法 3 条 1 項 3 号に該当 特許庁審査基準)。
 例えば、ABCがトマトの品種名称である場合、商標ABCについて「トマト(収穫物)」を指定して出願しても原則として商標登録が認められないのです。
 そのため、農作物のブランド化においては、ブランドイメージにあった名称等について、品種名称でなく商標で権利化する場合があります。例えば、福岡県で栽培されているイチゴの「あまおう」は、品種名称は「福岡S6」ですが、登録商標が「あまおう\甘王」(指定商品:果実,野菜,苗)です。そして商品であるイチゴに付する商標「あまおう\甘王」を前面に押し出してブランド化を推進しています。

(日本弁理士会中国支部 弁理士 舩曵 崇章)

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