知財コラム

「先行技術、周知技術等に係る特許文献の翻訳について」

 例えば、外国特許文献の内容を検討したり、同内容を日本国特許庁に提示しようとしたりするときは、同文献の内容を日本語に翻訳する必要があることがあります。また、その逆に、日本語の特許文献の内容を外国代理人や外国特許庁に提示しようとしたりするときに、同文献の内容を外国語に翻訳する必要があることがあります。
 そのようなときは、まず、その特許文献に係る出願にパテントファミリー出願がないか確認することをお勧めいたします。例えば、外国特許に日本国特許庁へのパテントファミリー出願があれば、又は、日本国特許に翻訳しようとする外国語を公用語とする外国特許庁へのパテントファミリー出願があれば、そのファミリー出願の公報の内容を翻訳の参考情報として利用することが可能だからです。ファミリー出願同士の内容は、まったく同一とは限りませんので、あくまで参考情報としてお考えください。それでも、例えば外国特許の概要を素早く把握する程度の用途には有用です。
 パテントファミリー出願を確認する一方法としては、J-PlatPatの特許・実用新案メニューにおける「ワン・ポータル・ドシエ(OPD)照会」を利用する方法があります。これを利用することにより、同一発明について、五大特許庁や、WIPO-CASE 参加庁の複数庁に出願された特許出願(パテントファミリー出願)の情報を一括参照することができます。なお、同照会では、パテントファミリー出願の手続や審査に関連する情報に加え、それらの引用文献情報や特許分類情報を一括参照する機能も設けられています。
 以上、ご参考いただければ幸いです。

(日本弁理士会中国会 弁理士 須田 英一)

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