知財コラム

「知財コンサルにおけるコミュニケーション力(その2)」

 前回、知財コンサルにおけるコミュニケーション手法の一つを紹介させて頂きましたが、それ以降、神奈川県の川崎市経済労働局を訪問し、川崎市における中小企業支援の取り組みについてヒアリングさせて頂く機会に恵まれました。川崎市の中小企業支援は川崎モデルとして有名であり、積極的な取り組みがなされています。
 川崎モデルは現場重視の押しかけ支援が原点になっており、企業の中に積極的に入り込んで行くことが特徴の一つになっています。よって、企業支援においては、ヒアリングを重視しており、話題を提供し経営者の反応を見ながら、情報を聞き出すことが基本姿勢となっており、話しながら聞くというコミュニケーションを重視しています。
 いきなり知財の話題に入ったり、課題に踏み込むのではなく、最初は実例等紹介し、まずは「付き合い」をしながら、経営者と良好な関係を築くことを前提としています。押し付けは長続きせず、話しを聞いているうちに、課題として、たまたま知財があったというぐらいの流れがよいとのことでした。
 例えば、コミュニケーションのための話題提供として有効なものは補助金であり、申請書の書き方から話を始めていくと、以後の話が進め易くなります。
 前回の手法紹介でも触れましたように、知財コンサルは、対話を行い共に課題解決を目指すというものですから、コミュニケーション力が非常に重要になります。今回の川崎市の訪問を通じて、この点を強く再認識した次第です。

(日本弁理士会中国会 弁理士 木村 厚)

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