知財コラム

「えっ、画像・建物・内装もデザインとして保護されるんですか?」

 令和の時代になり意匠制度が大きく改正されました。今回のたくさんの改正事項のうち、皆さんに影響のある3点をご紹介します。
 1点目は、画像デザインに関する改正です。従来、デジタル腕時計の表示、情報電子機器の表示は保護されていました。そのデザインが時計や機器に内蔵されている必要がございました。しかし、今日のクラウドシステムでは、画像デザインはインターネット経由で取得されるのがほとんどであり、時計や機器には内蔵されていません。今回の法改正により、インターネット経由で取得される画像、例えば、ホテルの予約サイト検索画面・ルート検索画面といった検索画面、商品やサービスの申し込みサイト画面についても保護されるようになりました。これにより、製造業のみならず、ITを利用してサービスを提供される企業様においても意匠制度は重要なものとなります。
 2点目は、建物・内装といった空間デザインに関する改正です。御社のサービスが不動産関連ですと、不動産ってそもそも意匠制度では保護されない!とご理解されている方がほとんどだと思います。今回の改正により、建物・内装といった空間デザインについても意匠登録の対象となりました。
 3点目は、関連意匠制度に関する改正です。平成の時代に創設された関連意匠制度では、類似意匠の出願が本意匠の出願から約1年前後になされる必要があり、この出願期間が非常と短かったという指摘がありました。その指摘において、広島の自動車会社でのデザイン戦略も参考になされました。今回の改正により、最長で、基礎意匠から10年以内という非常に長い間、出願ができるようになりました。
 このように、令和のデザイン制度は、従前よりも非常に使いやすくなりました。

(日本弁理士会中国会 弁理士 森田 義則)

バックナンバー

知財コラムの一覧に戻る